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今回はダンゴムシが寿命以外で死ぬ原因についてご紹介します。
私自身がダンゴムシを飼育し始めて間もない頃、どうして死ぬのかと悩んで検索しても答えになる記事が出てこず困ったので「過去の私が読みたかった!」そんな記事を書いてみました。
あくまでも個人の意見です。ご了承ください。
ダンゴムシの死因一覧(あいうえお順)
餌が良くない
私自身が不健康な生活をしていた頃は家に野菜が無かったため、スーパーのお惣菜の中の野菜(味付けされてなさそうなとこ)を洗って与えたりしました。
虫にとって良くない色々な添加物が含まれていたはずです。
今思うと可哀想なことしてました・・・。
でも不思議と、そういった質の良くない餌を与えてもほとんど食べなかったです。
ダンゴムシはとてもグルメで賢いんですね。
現在は自身の食生活も改め、ちゃんとダンゴムシにも新鮮な野菜を与えているのでモリモリ食べてくれます。
- ◯ダンゴムシに与えない方がいい物
- ・調味料、添加物の含まれる物
- ・ネギ類(玉ねぎ、ニンニク)
- ・アボカド
- ・ハーブのような匂いの強い葉
- ・カフェインが含まれる物(お茶っ葉・コーヒー)
- ・酢
- ・アルコールを含む物(酒粕など)
- ・食中毒を起こす危険のある物(傷んだ茹で卵など)
- ・乳製品
- ・糖質の高い物(白米・パン・昆虫ゼリーなど)
- ・果物(喜ぶけど、糖質が高いので控えめに与える)
- ・脂質の高い物(ナッツ・ゴマ・肉など)
- ・ヨーグルトのようなベチャベチャした物(擬気管に付着する危険あり)
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また、ダンゴムシの消化管内には生きた微生物がいて、食べ物の消化を助けています。
そのため微生物を取り入れたいのか自然の腐葉土やカビの生えたボロボロの枯葉をとても喜んで食べます。
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また、食べ残しがもったいなくて「まだ食べられるだろう」と昨日の餌をそのまま置いておいてもあまり食べません。
毎日新鮮な物と取り替えましょう。
置き場所が良くない
直射日光が当たる場所や窓際に飼育ケースを置くと紫外線と眩しさがストレスとなります。温度変化も激しくなるため良くありません。
キッチンの近くなど熱や匂いの影響を受ける場所もストレスになるため避けた方が良いです。
また、振動に敏感なためグラグラ揺れない場所が良いです。
温度(高すぎ・低すぎ・温度変化)
冬の低温よりも、夏の高温の方が危険です。
オカダンゴムシは元々少し涼しい地域(地中海沿岸)出身なので暑さには特に気をつけてあげましょう。
寒さにはけっこう耐えますが、冬に寒さに晒してしまうとその後季節の変わり目の温度変化に対応できないのか春に死ぬ個体がいます。
一年を通して温度変化を少なくするためエアコンは常時稼働させましょう。
室温は冬は23℃以上、夏は27℃以下が良いと思います。
カルシウム不足による脱皮不全
脱皮不全を防ぐにはカルシウムが基本ですが、その他グルコサミンとタンパク質も大切だと思います。
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擬気管が塞がれたことによる呼吸不全
擬気管とは「白体」とも呼ばれるダンゴムシの呼吸器官です。
下腹部の両側に付いていて、肉眼でも簡単に確認できます。
これが塞がれると呼吸ができなくなり死亡します。
多分、ダンゴムシは擬気管の汚れを自分で取り除くことができないです。
ダンゴムシはよく自分の手脚を舐めたり触角を撫でたりして綺麗好きですが、擬気管には口が届かないと思います。
- ◯擬気管が塞がれる例
- ・ゼオライトのような吸水作用のある粉末やその他の微細な粉が付着する
- ・ヨーグルトのようなベチャベチャした物が付着する
- ・ダニが大量に貼り付いて塞がれる
- ・脱皮不全によって殻で塞がれる
また、擬気管は蒸れや乾燥にも弱いです。
通気性と湿度が適切でないと擬気管は上手く機能しなくなります。
近親交配の影響(色彩変異種の場合)
色彩変異種は長い間、近親交配を繰り返しています。
長生きさせたいなら色彩変異種同士で品種の交雑をさせたり、そもそも野生のダンゴムシを飼う方が良いです。
ハムスターなどもそうですが、原種に近い色の方が丈夫で長生きです。
結石、または痛風
ダンゴムシは一生続く脱皮のために普段からたくさんのカルシウムを摂取します。
そのため、シュウ酸の多く含まれる物を食べると体内でカルシウムと結合してシュウ酸カルシウムとなり、人間と同じように結石ができてしまうと思います。
シュウ酸が多く含まれる食べ物として代表的なものは、ほうれん草です。
また、プリン体の多く含まれる食べ物は尿酸値を高め、尿酸は体内のカルシウムとともに関節などに沈着し痛風となります。
プリン体の多く含まれる食品として代表的なものは、ビール酵母やローヤルゼリーです。
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触りすぎ
ダンゴムシが丸くなる時は命の危険を感じている時です。
ストレスになるため、かわいく見えてもむやみに丸くするのはやめてあげてください。
飼育環境が不潔(ダニ・悪臭)
大きなダニがたくさん見えたり、飼育ケースを開けた時にムワッと悪臭がするようだとチラホラと死ぬ個体が出てきます。
飼育環境を作る際には、わざと樹皮を立てかけて配置すると良いです。
樹皮のてっぺんに何匹ものダンゴムシが避難するように集まっていたら、環境が悪いサインだと思います。
3~4か月に一度は飼育環境を作り直しましょう。
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↓安全に悪臭を防ぎ、飼育環境を長持ちさせる方法をご紹介しています。
新しい環境のストレス
環境環境を作り直すと1匹くらいは突然死・脱皮不全を起こす個体が居ます。
土が変わったことによる精神的なストレスではないかと思っています。
ダンゴムシは嗅覚に頼って生きています。
ダンゴムシの糞には集合フェロモンが含まれており、ダンゴムシは糞の臭いのする場所に集まる傾向があります。
せっかく飼育環境を作り直すなら全部清潔な物に一新したいと思ってしまいがちですが、糞や慣れ親しんだ隠れ家など、古い環境の名残を新しい環境にも少しは取り入れてあげた方が良いかもしれないですね。
多頭飼育
ケース内のダンゴムシの数が多すぎると単純に飼育環境が悪化するのが早いです。
また、ダンゴムシの数が多いとメスは狭い飼育ケース内で大量のオスに絶えず追いかけ回されます。
追いかけられて疲労困憊だったメスが数日後に死んでしまったこともありますし、もう死んでいるメスにまだ抱きついているオスも見たことがあります。
オスがメスに10時間以上抱きついているのを見たことも・・・。
また、触角の欠損しているメスをたまに見かけます。
恐らくオスに食いちぎられたのでしょう。
触角は再生しますし欠損は直接の死因にはなりませんが、モテすぎてストレスの多いメスは結局死んでしまいがちです。
ダンゴムシは気性の穏やかな虫に見えますが、オスのメスへの執念はすごいです。
ダンゴムシの繁殖スピードから考えて3〜4ヶ月に1回は飼育環境のリセットが必要だと思います。
匂いがストレス(ヒノキなど)
もし飼育ケース内の臭い対策にヒノキチップやスギ、お茶っ葉などを使っているなら、それがストレスになっています。
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光(光に当てすぎ・当てなさすぎ)
ダンゴムシは光の中でも特に紫外線を嫌うので直射日光に当てないようにしましょう。
光が嫌いならずっと真っ暗にしておけば良いのか?というとそうではなく、恐らくダンゴムシにも体内時計があるため日中はある程度明るくして夜は暗くすると良いです。
ネットで調べたところ「ダンゴムシをずっと暗闇のままで飼育すると2週間目から突然死し出す」という小学生の自由研究の結果を見つけました。
室内の光で体内時計を整えてもらいます。
蛍光灯の煌々とした光は眩しすぎるので囲いをして薄暗くしておくと落ち着くと思います。
日没後は、前面も2/3くらい覆って夜を演出します。(通気性確保のため全部は覆わない)
直射日光に当たらないため、ビタミンDを摂取させることをおすすめします。
食品なら舞茸が良いです。
ペット用のマルチビタミンサプリも良いと思います。
私はこのサプリを与えています。↓
水苔の湿度が足りず脱皮不全
ダンゴムシは湿り気のある場所(水苔の中や土の深い場所)で脱皮をしますが、新しい飼育環境では水苔や土の湿り気が足りず脱皮失敗する可能性があります。
水苔は設置する前に十分に水分を吸わせてから使いましょう。
水苔はスポンジと同じ働きをする物なので、十分に水を吸わせなければ保湿作用よりも逆に吸湿作用を発揮してしまいます。
また、水苔はシットリよりもベチャベチャくらいにしている方が脱皮には適していると思います。
↓水苔の中で脱皮したダンゴムシ。
蒸れによる呼吸不全
ダンゴムシの擬気管(呼吸器官)は乾燥にも弱いですが蒸れにもとても弱いそうです。
飼育ケース内が蒸れると、立てかけた樹皮のてっぺんなど上の方の蒸れにくい場所に出てくる気がします。
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↓蒸れを生じさせにくい保温器具
↓通気性の良い飼育ケース
ダンゴムシの死因一覧は以上です。
ご参考になれば幸いです。
【参考記事】
あすなろ学習室『4 ダンゴムシの生活IV』
https://gakusyu.shizuoka-c.ed.jp/science/sonota/ronnbunshu/111040.pdf
島根県出雲市立四絡小学校 5年 片岡柾人『だんごむしとわらじむしの甲らが白く、土が黒くなってきたのはなぜだろう?』
https://www.tsukuba.ac.jp/community/students-kagakunome/shyo-list/pdf/2013/schc7.pdf